「咳喘息」のお話し
「咳喘息」のお話し
喘息について、少しお話ししたいと思います。
まずは身近な「咳喘息」のお話と、その後に最近の治療の潮流について触れたいとおもいます。
「咳喘息」について
「咳喘息」という言葉を耳にされたことがある方も多いと思います。また、医療機関でそう診断された方も少なくないと思います。 喘息は成人の10人に1人が経験する身近な疾患です。
夜間や早朝に咳が出る、会話や運動をきっかけに咳き込む、季節の変わり目に悪化する—–このような症状は、典型的な「咳喘息」を疑う症状です。
一般的に喘息は、咳とともに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった気管の狭窄音、喘鳴(ぜんめい)や息苦しさを伴う発作があります。一方、咳喘息では、このような喘鳴や強い呼吸苦は目立たず、「咳だけ」が長く続くことが特徴です。
そのため、診察時に喘鳴が確認できれば喘息の診断はつきやすいですが、聴診所見がはっきりしない場合は咳喘息を「疑う」ことになります。私の子供も喘息持ちですが、症状は時間帯や状況によって変動し、咳とともに喘鳴があっても、落ち着くと分からなくなります。
そのため、私は患者さんには「喘息は不整脈に少し似ています」とお話しすることがあります。不整脈も、症状のない時に心電図を取っても分からないことがあります。同じように、喘息もおさまっていると分かりにくい病気です。ですが、“発作が起こりやすい状態”かを検査で知ることはできます。喘息の場合は呼気NO(FeNO)検査や呼吸機能検査などが、その「らしさ」を知る手がかりになります。
また、咳喘息は「咳だけだから大丈夫」というわけではありません。咳喘息の患者さんの約30〜40%は、経過中に典型的な喘息へ移行すると報告されています。さらに、吸入ステロイド治療によって、この移行リスクを減らせる可能性も示されています。
咳喘息の治療は、喘息と同様に吸入ステロイド薬が中心となります。単に咳を抑えるだけではなく、気道の炎症そのものを改善することで、症状の悪化や再発を防ぐことが期待されます。
2〜3週間以上咳が続く場合は咳喘息、喘息なのかもしれません。夜間・早朝に咳が強い場合は、一度ご相談ください。
少し長くなりましたので、最近の喘息治療の潮流については、次回ご紹介したいと思います。
参考文献
京都市北区紫竹のたけむら内科・呼吸器内科クリニックでは咳喘息の診断と治療を行っています。
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